スタッフォードシャードッグは、19世紀からずっとイギリスの家庭で愛されてきた、ちょっと特別な存在です。もともとはスタッフォードシャー地方の職人さんたちが手作りで作っていた陶器のスパニエル犬で、当時は暖炉の上に飾る定番のインテリアでした。時には、許されない恋人同士が、窓辺に置かれた犬の向きを秘密の合図として使ったとも言われています。
スタッフォードシャードッグの歴史
イギリスのスタッフォードシャー地方は、17世紀から陶器の一大生産地として知られていました。そして1840年代には、多くの小さな窯元でこの可愛らしい犬のフィギュリンが作られるようになりました。初期のものは素朴なデザインで、土器を型押しで成形し、女性や子どもたちが手作業で絵付けをしていたんです。黒や茶色、光沢のある色など、さまざまな色でペイントされ、首輪や鎖が金で装飾されることもありました。一部のものにはガラスの目が付いているものも!
スタッフォードシャードッグは、スパニエル犬だけでなく、パグやグレイハウンド、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルなど、いろいろな犬種で作られていました。その多様さと歴史的な背景が、スタッフォードシャードッグを常に人気のアイテムにしているんですね。
アンティークか、リプロダクション(復刻版)か、それとも…
オリジナルを見分けるポイント
スタッフォードシャードッグを集める際に、特に悩むのが「オリジナルのアンティーク」と「復刻版」を見分けることです。19世紀を通じて同じ型が工場から工場へと引き継がれていたため、製造年代を特定するのは難しいことがあります。例えば、ウィリアム・ケントという会社は、19世紀から1950年代にかけてこれらの型を使い続けていました。つまり、19世紀のものと20世紀のものが同じ型で作られていることが多いんです。しかもその後、他の会社がその型を引き継いだり。それでも、いくつかのポイントを押さえておけば、オリジナルを見分けるのに役立ちます。
- 底をチェック: 古いものは、小さな不均一な火の通し穴があり、復刻版は大きな穴や滑らかな底が特徴です。
- ペイントの違い: オリジナルは手描きなので、一つ一つに微妙な違いがあります。もしペアの犬があまりにもそっくりなら、それは復刻版の可能性が高いです。
- グレーズの質感: 全てではありませんが、古いものは、グレーズ(釉薬)が柔らかく控えめな光沢を持っており、復刻版はより光沢が強いことが多いです。
スタッフォードシャードッグとキャットの人気
再び人気に!
スタッフォードシャードッグは、60年代後半から70年代にかけてのヴィクトリア時代調ブームで人気を集めましたが、80年代と90年代には一旦その人気が衰えました。でも今、あの可愛らしいデザインが再び注目を集めています!特にInstagramやTikTokなどで、ノスタルジックな魅力や個性的なデザインが若い世代に響いているようです。
猫もお忘れなく!
スタッフォードシャードッグだけでなく、スタッフォードシャーキャットも人気を集めています。猫関連の動画やコンテンツがSNSでバズったことが背景にあり、若手の陶芸作家たちがこのトレンドに乗って、独自のスタッフォードシャーキャットを制作しているからか、アンティークやヴィンテージのスタッフォードシャーキャットの人気も世界中で急上昇中です。アンティーク市場でスタッフォードシャーキャットは非常に珍しいんですが、特に若い世代からの需要が高まっているようです。
当ストアでも、スタッフォードシャーキャットをいくつか取り扱ってきましたが、最近では、スタッフォードシャードッグも集め始め、これを機に新しいお客様との出会いができればと楽しみにしています。
自分の好みで選ぶことが大切
最後に、スタッフォードシャードッグやキャットを選ぶ際に重要なのは、その値段や歴史的な価値だけでなく、自分のインテリアに合うかどうか、そして何よりも「好き」と思えるかどうかです。アンティークへの投資を考える方もいるかもしれませんが、基本的には愛着を持てるかどうかが大切だと思います。
当ストアでは、見ている人を幸せな気分にしてくれる、笑顔にしてくれるような、量産品にはないアンティークやヴィンテージならではのユニークで珍しいスタッフォードシャードッグやキャットを厳選して取り揃えています。自分だけの特別な一品との出会いをお手伝いできれば幸いです。